ＩＰＯ（新規株式公開）市場～中国株投資～

　中国の大型企業のけん引で、香港の新規株式公開（ＩＰＯ）市場が急回復しています。ＩＰＯ銘柄には、欧米系のファンドや香港の裕福な個人投資家からの引き合いが多く、このような銘柄に投資することによって、大きなリターンが得られる可能性が広がります。

　ただし、香港市場のＩＰＯ銘柄投資に不安材料もあります。中国の金融引締めの影響もあって中国株ブームに一時の勢いはなくなっていますし、情報開示の不備などで上海など中国本土の株式市場が低迷していて、結果的に香港市場が資金調達先として選べれている面があるからです。

　いずれにしても、新規株式公開した銘柄を保有することは、「現在、香港の財閥とよばれる方々が、かつて名も知らぬ銘柄に投資し現在大化け優良銘柄となり現在の地位を確立していった」ことと通ずるものがあります。
　
　株価がまだ安い銘柄もありますので、リスクは少なく「夢」は大きいともいえますね。

主なＩＰＯ銘柄

・（2628）中国人寿保険　（ＩＰＯ銘柄）
　2003年最大の上場案件となった銘柄で、中国で最大規模の生命保険会社です。シェアは50％以上で、WTO協定により2006年までに段階的に外資への開放がなされます。

　国との強いパイプを持ち、企業と地域に長年にわたって培われたネットワークで競争に立ち向かっています。

・（0981）ＳＭＩＣ　（ＩＰＯ銘柄）
　2004年３月に香港市場とＮＹ市場に同時上場したＩＴ銘柄で、上海市が全面支援しています。高い技術開発力が評価され、富士通・サムソン電子などから受注を獲得しています。兄ィも保有銘柄の一つです。

・（2318）中国平安保険　（ＩＰＯ銘柄）
　2004年6月に香港市場に上場した中国第２位の生命保険会社です。
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・（2319）蒙牛乳業　（ＩＰＯ銘柄）
　中国最大級の民間乳製品メーカーで、積極的なプロモーション戦略で急速に知名度を高めていまて、2004年6月に香港市場に上場しました。

　新型肺炎SARSに揺れた2003年の中国乳業界の中では、「台風の目」の存在です。

・（2866）中海コンテナ　（ＩＰＯ銘柄）
　中国第2位の大手海運グループ中国海運（集団）総公司から2004年に独立し、2004年６月に香港市場に上場しました。

　コンテナ輸送能力では世界第10位で、2004年３月末時点で、コンテナ輸送船113隻を保有しています。

・（0906）中国網通　（ＩＰＯ銘柄）
　中国電信に続く中国第2位の固定通信会社で、2004年11月に香港市場に上場しました。募集価額は0.84HKDでしたが上場日終値は9.25HKDでした。日本のNTTの上場を思い出しますね。

・（2371）ＺＺノード　（ＩＰＯ銘柄）
　中国でインターネットサービスプロバイダ（ISP）などを対象に、オペレーション・サポート・システム（OSS）でネットワーク管理、顧客分析などを行っているＩＴ企業です。

　仏アルカテルとも協業しており、中国移動（チャイナモバイル）など四大通信キャリアもその顧客となっています。

　2004年11月に香港市場に上場しました。
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・（2380）中国電力国際発展有限公司（中電国際）　（ＩＰＯ銘柄）
　中国電力投資集団公司（CPI）の傘下企業として、2004年3月に香港に設立されました。中国大陸において発電所の開発・建設、運営を行っています。

　発電資産の設備容量は合計30GW以上、このうち石炭火力発電が69.3％、水力発電が26.3％、原子力発電が4.5％となっています。

　2004年10月に香港市場に上場しました。

・（0753）　中国国航（エアー・チャイナ）　（ＩＰＯ銘柄）
　中国３大航空グループのひとつです。北京の航空網において大きなマーケットシェアを占めていて、2004年8月に北京オリンピックの公式提携航空会社となっています。

　今後は、北京のハブ空港機能の強化、四川省の成都市・上海市におけるハブ機能の強化による国内線（西部）と国際線（ヨーロッパ、日本、アメリカなど）の拡充を通じて、グローバルな航空会社を目指しています。　　

　2004年12月15日に香港市場に上場しました。

・（2678）天虹紡織　（ＩＰＯ銘柄）
　繊維（スパンデックス）の製造販売メーカーです。主要事業は、下着などに使用されるストレッチ織物生地、印刷・染物に使用されるグレイ・ファブリックなどのスパンデックスおよび衣類用ファブリック等の製造販売です。

　今後は、繊維製造会社の買収および繊維紡績工場の新設による生産設備の拡大、新製品の研究開発強化、ＥＵ諸国、北アメリカ、香港、韓国など海外進出の促進、新型情報システムの導入を通じて、国内の大手繊維メーカーを目指しています。

・（1000）ベイジン・メディア　（ＩＰＯ銘柄）
　2001年創業の北京市を中心とした総合メディアサービス会社です。主要な広告媒体は、北京市における新聞広告マーケットシェア第１位の北京青年報(Beijing Youth Daily)で購読者は25歳から44歳の中間層です。

　今後は、週末新聞の発行、個人のライフスタイルに焦点を当てた週刊誌の発行、北京のテレビ放送事業の拡充、メディア事業の買収などを通じて、国内の大手メディアサービス会社を目指しています。　
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・（0319）チャイナ・メタル　（ＩＰＯ銘柄）
　主要事業は、エアコン・冷蔵庫用コンプレッサー、自動車部品、農業機械、建設機械および通信機器に使用する各種部品用に対応した鋳金のデザイン、開発および製造販売です。

　今後は、鋳造工場の新設、既存の鋳金製造施設の拡大、品質管理の向上、鋳造開発用に必要な電子設計システムおよび製造機器の導入を通じてマーケットシェアの拡大を目指しています。

・（8317）財華社集団　（ＩＰＯ銘柄）
　法人・個人向けの企業財務情報の配信サービス会社です。特に中国語圏での情報配信に強みを持っています。

　今後は、中国、台湾およびシンガポールにおけるインターネット取引の拡大を見据え、中国語圏での更なるマーケットシェアの拡大を目指しています。　

・（0753）中国国際航空　（ＩＰＯ銘柄）
　中国３大航空グループ（中国国際航空、中国東方航空、中国南方航空）のひとつです。北京の航空網において大きなマーケットシェアを占める一方、中国国内の29省・69都市と海外22ヶ国・地域において旅客・貨物輸送のサービスを展開しています。

・(2889)中国特鋼　チャイナ・スペシャル・スチール　（ＩＰＯ銘柄）
　河南省に生産拠点を置き、主力事業は子会社の鄭州永通特鋼社を通じた軸受鋼とバネ鋼の生産・販売で、販売先企業は、中国国内の建設機械装置、農業機器、鉄道車両、自動車や大型トラックなどの製造会社です。

・(2727) 上海電気　シャンハイ・エレクトリック　（ＩＰＯ銘柄）
　発電用設備、電子機器装置、輸送用機器および環境システム装置の製造販売をしており、シャンハイ・エレクトリック・コーポレーションを親会社に持つ国有グループの傘下企業です。

・(1000)北青伝媒　ベイジン・メディア　（ＩＰＯ銘柄）
　主要事業は北京市を中心とした総合メディアサービス事業を展開しています。

　今後は、週末新聞や週刊誌の発行、北京のテレビ放送事業の拡充、メディア事業の買収などを通じて、国内の大手メディアサービス会社を目指しています。　

・中国神華能源　（ＩＰＯ銘柄）
　中国最大の国有石炭会社、神華集団の子会社で、2005/6/15に香港市場に株式上場しました。

　中国の旺盛なエネルギー消費で石炭需要が高まっており石炭生産設備などの増強設備を急ぐ模様です。

・中国交通銀行　（ＩＰＯ銘柄）
　中国本土に主要な営業基盤を置く銀行として初めて香港市場に2005/6/23に上場、総資産は四大商業銀行に次ぐ中国第五位です。

　投資家の人気の高さを反映して、初値が公開価格を１２％上回わり好調な滑り出しとなった模様です。

・（）中国銀行　（ＩＰＯ銘柄）
　国有商業銀行で2006年香港市場に上場が予想されます。

・（）中国建設銀行　（ＩＰＯ銘柄）
　国有商業銀行で2006年香港市場に上場が予想されます。

・（）中遠集装箱運輸　（ＩＰＯ銘柄）
　海運大手で今後上場が予想されます。

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